歯ぎしり・くいしばりによる不調
人は睡眠中だけでなく、ストレスを感じた時や集中している時など無意識に歯をくいしばる傾向があります。
・作業で集中するとき(事務作業、パソコンなど)
・精密作業をしているとき
・家事(掃除、料理)
・スマホ、テレビ、ゲーム
・精神的緊張(精神的ストレス)
歯ぎしり・食いしばり・噛みしめによる『噛む力』は、通常の食事(咀嚼)時の約10倍もの力で顎関節に過大な負荷がかかり、頭蓋骨・顔面骨・頸椎など骨格に歪みを波及させ、咀嚼筋(咬筋・側頭筋・外側翼突筋・内側翼突筋)、表情筋(顔)、胸鎖乳突筋(首)の筋肉にも過大な負荷をかけます。
※下図左から咬筋、側頭筋、外側翼突筋、内側翼突筋
胸鎖乳突筋と斜角筋は側頭骨から出て咀嚼筋と連動しており、噛む行為は首の骨(第二頸椎)を支点として行います。
歯ぎしりや食いしばりをしている時、首への負担は約250キロにもなります。
咀嚼筋は三叉神経という脳神経が司っているので、咀嚼筋のコリが強くなると、頭痛や目の奥の痛み、めまいや耳鳴りなど悩まされることも多くなります。
三半規管や蝸牛など内耳の器官は顎の骨のすぐ上に存在しており顎関節からの振動が伝わりやすい位置にあるため、ブラキシズム(歯ぎしり・くいしばり)が起こると強い振動が顎関節を介して内耳に伝わりめまいや耳鳴りの原因になります。
クレンチング(くいしばり)タイプの方は特に振動が強くなる傾向にあります。
非歯原性歯痛(歯が原因ではない歯痛)
歯が痛くて歯科医院でみてもらったが虫歯ではないと言われ、原因がわからないからそのままにしていたら、噛むと激痛を伴うようになってきたので薬で痛みをごまかし続けている、歯科医院でマウスピースを製作して様子をみることになるが症状が変わらないので困っているなど、どこに行ったら良いのかわからず、途方に暮れているといった方はいらっしゃいませんか?
奥歯が食事中に痛みだしたので歯科医院を受診したが、虫歯ではないと言われ、原因がわからないためそのまま経過観察していたが噛むと激痛を伴うようになってきたということで当院にご来院された方の場合ですが、その方は、顎は右にずれ、食いしばりが強いせいで右奥歯がすり減っているために、噛み合わせの高さが足りなくなっていたため、咀嚼筋や首、肩の筋肉がとてもこっていて硬く、頭が右に大きくまわせない状態で、その結果、右側頭骨が後ろへずれて歪み、骨盤の歪みも大きく、右足の長さが左に比べて2センチ程短くなっていました。
噛み合わせが低い側に顎はずれていき、強く噛む癖がおきやすくなり、強く噛む力が発生したことによって、歯自体には原因がないのに歯が激痛を感じるほどにまで負担を感じていたのです。
口の中や歯茎にコブのようなボコッとしたでっぱり
強い歯ぎしりや食いしばり、噛みしめをしている証拠です。
『骨隆起』といって、名前の通り骨の塊でできた隆起になります。
全て骨の為、触るとすごく硬いものになります。 何か歯茎の炎症や、腫瘍などではないので痛みは基本的にありません。
いつも上下の歯を接触させていませんか?
接触しているのは、会話や食事をする時に1日15~20分程度と言われ、口を閉じているときは、本来、上の歯と下の歯の間には安静空隙(あんせいくうげき)と呼ばれる数mmのすき間があります。
集中している時や緊張している時に上下の歯を接触させてしまう人は少なくありません。
自分では意識せずに上下の歯を持続的に接触させてしまう癖を『歯列接触癖(TCH)』と言い、パソコン作業や家事など、何かに集中しているときや、ストレスを感じているときなどに起こりやすいとされていますが、ストレスに関係なく、リラックスしているつもりの時でも、無意識下で歯列接触が持続していることもあります。
歯ぎしりや食いしばり、噛みしめのような強い力でなく、軽く上下の歯が接触する程度であっても、筋肉には緊張・疲労が生じます。
口を閉じる筋肉が働くと、顎関節は押えつけられるため、長時間になると関節への血の巡りが悪くなります。
それが1日何時間にも及ぶことで、顎関節や咀嚼筋、側頭筋などに大きな負担がかかり、顎関節症、顎の疲労感、歯の痛みや歯周病、首こりや肩こり、頭痛、耳鳴り、めまいなど、さまざまな不定愁訴の原因になります。
舌の縁がデコボコしていたり、頬の内側に盛り上がった白い線のようなものができていたら、それはTCHによって舌や頬に歯が押しつけられ、歯の跡がついている証拠です。
テレビを見ている時やスマホやパソコンをしている時などに起こりやすいので、気が付いたら上下の歯と歯を離すということを繰り返しましょう。
また、朝起きた時から首の痛みや肩コリがある方は、睡眠中に歯ぎしりや食いしばりをしている可能性が高いので、歯ぎしりや食いしばりによる悪影響を防止できる、バイトバランス整体院オリジナルマウスピース「バイトバランサー」のご使用をお勧めします。